そういうことか!

企業経営者やマネージャーは、確かに社員や部下に「自分のアタマで考えろ」と声高に叫ぶ。しかし、それは()付きであることを理解しておかないと、本来サル山と変わらない現代のコーポレーションの本質を見誤ることになる。すなわち簡単に組織の中でルーザーとなってしまうのだ。人類の歴史を無視した、浅薄な授業を繰り返す欧米のMBAプログラムで教えられたことを真に受けて、企業価値の最大化だの、コーポレート・ガバナンスだのと訳のわからないことを口走る、若いオスは、外資投資銀行というサル山の中では真っ先に嘲笑され、見世物にされ、時にはリンチの対象になる。そして、彼らにはMost Baka Associateのレッテルが張られ、昇給も昇進も永久になくなる。上の人間が下の人間に言う「自分のアタマで考えろ」というのは、あくまで上の人間が命令した業務内容の中で、ちょっとした改善を効率よくやれ、ということであり、そもそもこの仕事ってどういう意味があるのか、などということは決して考えてはいけないのである。

いまどき「そういうことか!」とか思っているようではいけない。体育会の経験が実社会でいかに重視されているかを見ればすぐわかることだ。