暇つぶしのお話22:お仕事

「”こんにちはアロケ・イバです。”
”なんやねーイバちゃん、どっかのこわいおじさんが亡くなりはったんやて?”
”それって御太祖様のこと?あのうちの御隠居はたいそう偉ぶってたからね。”
”何がそんな偉かったの?”
”なんでも先代の時に悪者をやっつけたらしいって話よね”
”せやけど今はみんなまともな仕事もせんと御太祖様にゴマ擂ってばかりなんやて?”
”そうなんよーあのうちのお金は御太祖様が握って離さんかったよって誰が一番気に入られるかで競争よ。”
”そしたらこんどは誰が跡目になるか大騒動とちゃうの?”
”それなんやけどな、実はもう金庫は空っぽでカッコつけとっただけなんやってみんな言うてるんよ。なんか大騒ぎして跡目ついでも気苦労だけっていう話もあるんよ。”
”はーホンマ肩こりそうやなー。そんなうちのお嫁さんにだけはなりたくないわよね?”」
「かっこつけるだけで仕事してないのって困るよね?」
「いいところを突いてくるね。本当に意味のある何かを前に進ませる仕事って何か?を見抜けるようになるといいね。」