心房細動の治療

心房細動は高齢化に伴って増えているコモンな病気だ。心源性の脳塞栓症で突然半身不随になる恐れがある。CHADSスコア(心不全、高血圧、高齢、糖尿病、卒中の既往(2点))で6点中2点以上ならワーファリン開始。ダビガトランは110㎎錠2T2xでワーファリンと同等だが75歳以上と腎機能障害(クレアチニンがおよそ1.2以上)では2週間以内に高度の凝固障害が出て消化管出血による死亡のリスクがある。aPTTを投与後2回測定して60秒以上だとワーファリンに変えた方がいい。以後は測定の必要はない。ステントを入れているひとは薬剤溶出ステント(DES)では6か月は抗血小板薬2剤(アスピリンとクロピドグレル)とダビガトランまたはワーファリンを併用したほうがいいが、以後は抗血小板を1剤にする。心拍のコントロールは自覚症状がなければ110以下で十分である。抗不整脈薬は心疾患がなければサンリズム(ピルシカイニド)、心疾患があればアミオダロン。年齢が若くて症状が続くようならアブレーションを考慮するがアブレーションの効果も2年以上たつと再発するひとが一定の割合である。