キャベツとブロッコリが腸の免疫を調節

You AhR What You Eat:
Linking Diet and Immunity
Lora V. Hooper1,2,* DOI 10.1016/j.cell.2011.10.004
アブラナ科の野菜(ブロッコリ、カリフラワー、キャベツ)に含まれる成分はダイオキシンの受容体でもあるAhRを活性化して腸管の免疫反応を調節する。皮膚と腸管にある上皮内リンパ球(IEL)は高レベルでAhRを発現している。IELは通常のリンパ球と異なりγδT細胞受容体とCD8ααを発現している。AhRはIELの維持に関係しているらしくAhRノックアウトマウスではIELは腸管で激減している。IELの重要な働きは破壊された上皮を再生させることにある。AhRノックアウトマウスは腸管の上皮を傷害する薬物に対して弱くなる。また腸内細菌のバクテロイデスが増える。上皮とIELが産生する抗菌物質のRegⅢγが減る。AhRを活性化する自然産物はインドール3カルビノール(I3C)でこれはアブラナ科の植物にとくに多い。I3Cは胃酸の存在下でAhRのより効果的な刺激物質に変化する。正常マウスの食餌から植物由来の成分を除くとAhRノックアウトマウスと同様に腸が弱くなりバクテロイデスが増える。これは食餌にI3Cを加えるともとに戻る。