periostinとは何か?

http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1106469
インターロイキン13をトラップするレブリキズマブはステロイドと気管支拡張剤の併用でもなお症状が完全に改善しない喘息患者のFEV1.0を増加させる。血中のperiostinの濃度がレブリキズマブの効果に関係していてperiostinが高い方が効きやすい。periostinとは何で何をしているのか?
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18642132
細胞外マトリックスECM)タンパクはosteotontinやgalectinも含まれる一群のタンパクで細胞を取り囲んで足場を提供したり細胞の移動、分化の手がかりとなったりする。periostinはECMタンパクの一種で細胞接着に関係する。ある種のがんで増えることや心筋の分化に関係することが知られていた。ショウジョウバエではfasciclin-1がperiostinの相同遺伝子だ。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16815144
periostinはIL-4とIL-13の作用で増える。気管支喘息では上皮下の線維化が起きるときにperiostinが関係していて気管支のリモデリングに関係している。リモデリングが完成してしまうと気管支拡張剤を使っても反応が悪くなる。レブリキズマブが効くところがIL-13→periostinのところだとすると即効的な効果というよりはリモデリングの抑止というところだろう。