無駄

「こんなこといくらやっても無駄じゃね?」
「無駄なことをいくらたくさんやったかで仕事の質が決まるとしたら?」
「どうして?無駄は無駄でしょ?」
「過去の路線を延長して洗練させていくだけだと無駄を踏んでいる余地はないけど、なにか別方向の新しい事をやろうとすると始めは売り物にならないから無駄だろ?多数の萌芽のなかからやっと売り物になるものが見つかった時は振り返れば無駄だらけってわけさ。」
「うちには無駄をしている余裕はないんじゃないのかなあ?」
「だとしたら細菌のゲノムみたいにイントロンをなくして翻訳部位のみにする方向だな。でも大腸菌はその生育環境には適応して洗練されているけど、大腸菌みたいになりたいとは思わないだろ?」