オートファジーとNLRP3インフラマソーム

Nakahira K et al. Autophagy proteins regulate innate immune responses by inhibiting the release of mitochondrial DNA mediated by the NLRP3 inflammasome. Nature Immunol 2011;8:222-
autophagyは栄養不足の際に細胞内の小器官を丸ごと飲み込んで消化する機構だ。傷ついたミトコンドリアがあるとautophagyで処理されてしまうらしい。これが働かないとミトコンドリアのDNA(mtDNA)が細胞内に放出されやすくなる。autophagyに重要な遺伝子であるLCB3とbeclin1をノックアウトすると機能不全のミトコンドリアが増え、mtDNAが細胞質に放出されやすくなる。その結果マクロファージがLPS(敗血症を起こす細菌の菌体外毒素)とATP(傷ついた細胞から放出される危険シグナルとして作用する)に反応してIL-1βとIL-18を放出しやすくなる。mtDNAの放出はNLRP3インフラマソームとミトコンドリア活性酸素種(ROS)によっている。