医療の自由化

脳外科のクリニックを中心にワンコイン受診とか斬新な経営を考えている著者の本。適切なレベルのサービスに対して払える人は払ってもらうということで医療を産業として育てようという主張。300万人の雇用を持ち35兆円の売り上げのある医療は周辺を含め200万人を雇用して59兆円を売り上げる自動車産業を超える可能性を持つという。「自由化すればアメリカと同様の無保険者の問題が出たり、医療がゆがむのでは?」という危惧に対しては、一般の企業の経営自体が米国と同等とはなっていないので日本的なよさは保てるはずだという。最後に残る産業は直接の対人サービス業で、金持ちの自国民、外国人が喜んでカネを払ってくれるレベルのものを日本は作れるはずだ、という主張。