DCM in dogs

Wess G., Schulze A et al. Prevalence of dilated cardiomyopathy in Doberman Pinschers in various age groups. J Vet Intern Med 2010; 24: 533-538
ドーベルマンの拡張性心筋症(DCM)は常染色体優性の遺伝疾患である。欧州のドーベルマンについて各年齢のDCMの頻度は明らかになっていない。412頭のドーベルマンについて775回の検査を行ってDCMの頻度を調べた。検査は心エコーおよび24時間心電図で行い、エコー上の異常または24時間の心室性期外収縮が100を超えた場合DCMと診断した。各年齢のDCMの頻度は次のとおり;1−2歳未満:3.3%、2-4歳未満:9.9%、4−6歳未満:12.5%、6-8歳未満:43.6%、8歳以上:44.1%。累積有病率は58.2%であった。性別による差はなかったがオスはより早く心エコーの変化を認めた。心エコーまたは24時間心電図の検査は遅くとも2歳から始めるべきである。
血統を極めていくと意図せぬ異常遺伝子も受け継いでしまう危険が増える。ビクトリア女王の孫に血友病が出たのも同様の理由か。遺伝的多様性を維持することが一つの種の中でも重要。