dietary CML

高温で調理した食品には糖化終末産物(AGE)が増える。AGEの一種のカルボキシメチルリジン(CML)はガスクロマトグラフィーと質量分析GC-MS)で測定できる。フランスで124名のボランティアを2群に分けて通常の食事を食べた人(STD群:オーブンとかフライ?)とスチームで調理した食品を食べた人(STMD群)による比較が行われた。4週間後、血漿CMLはSTD群で有意に高く(0.0979±0.0002μmol/molリジン 対 0.0918±0.0002μmol/molリジン)、尿中に排泄される量も有意にSTD群で多かった(0.5039±0.0025ng/mmolクレアチニン 対 0.3623±0.0025ng/mmolクレアチニン)。これが実際に健康に影響を与えるかというと、STD群では空腹時の血糖がいくらか高くなり(4.36±0.04mmol/Lと4.29±0.04mmol/Lp=0.08)、血清インスリン(7.63±0.4mU/L対6.52±0.4mU/L p=0.01))が有意に上昇し、インスリン抵抗性を反映するHOMAインデックスが有意に高くなった(1.35±0.06対1.12±0.06 P=0.002)。そのほか血清のn-3脂肪酸が有意に減少、総コレステロール中性脂肪も有意に上昇した。善玉といわれるHDLコレステロールはSTD群で有意に上昇した。血清の脂質値は血清CML値と相関した。食事由来のCMLはSTDで2.5倍多かった。STD群の食事由来CMLの元はパン、シリアル、クッキー、ピザの生地か57%を占め、STMD群ではクッキーが50%を占めた。
Birlouez-Aragon I, Saavedra G et al. A diet based on high-heat-treated foods promotes risk factors for diabetes mellitus and cardiovascular diseases. Am J Clin Nutr 2010; 91: 1220-1226
気にしだしたらきりが無いけどパンとステーキよりご飯と刺身はいいのかもね。