ユビキチン様の修飾タンパクUfm1

ubiquitin fold modifier 1 (Ufm1)はユビキチン様の修飾分子である。同様の分子にはすでにSUMOが知られているが、低分子のタンパクで他のタンパクを修飾することで機能を調節するという手法はかなり応用がきくらしい。ユビキチンではE1,E2,E3の3種類のタンパクの作用でターゲットタンパクがユビキチン化される。Ufm1でも同様でE1はUba5、E2はUfc1が知られていた。Ufm1のE3を発見してUfl1と名づけたが、既知のE3のどれとも似ていなかった。またUfm1のターゲットタンパクとしてC20orf116を発見した。C20orf116はUfm1で修飾されるが、特異的なプロテアーゼで脱Ufm1化される。つまりリン酸化のように可逆性である。Ufm1のトランスジェニックマウスは肝臓と肺でのUfm1修飾が増える。なぞなのはUfl1とC20orf116が主として小胞体にあることだ。
Tatsumi K, Sou Y et al. A novel type of E3 ligase for the Ufm1 conjugation system. J Biol Chem 2010;285:5417-5427