iPad

iPadで紙の本がなくなってすべてダウンロードになると、エッチな本は買いにくくなるね。誰が買ったか記録をとろうと思えば取れてしまう方式で買うのが障壁になりそう。それならまだ笑い話でいいが、反政府的書籍をダウンロードしたのがだれか?とか記録された日には笑い話ですまない。そしたらガリ版アネクドート集でも発行することになって修辞学が発達するかもしれないが。

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「ねえ知ってる?こんど入った新人なかなかのやり手らしいわよ。」
「そう?なんか、地味でボーっとした風にしか見えないけど?」
「それがね、筋のいいお金持ちのお客の信頼をわしづかみみたいなのよ。マダムキラーといってもいいわね。」
「へー、まあ、へんにすれてなさそうで素直な感じなのが信頼感を得るのかしら?」
「そうね。それに彼女良く見ると着ているものとかあまり高くはないけど何気に品がよさそうだし、ピアスとか目立たないところで高そうなものつけてるわよ。それであの顔で『ほんとによくお似合いです。おとりおきしておきましょうか?』とか言われるとつい買っちゃうのかもね。」
「押し付けがましくなくて、自尊心をどことなくくすぐられちゃうのよね。得なキャラクターだわ。」
「でもね、ちょっと変なところもあるのよ。」
「なーに?」
「いえね、彼女の携帯なんだけど、テディーベアのストラップがついてるのよ。」
「べつに普通じゃない?」
「それがね、クマの頭のところだけを取り外して、何個も数珠繋ぎにしたのをぶら下げているわけ。『あら、なにこれ、クマの首狩り族?』って聞いたら、『このシリーズ好きなんですけど、体もいっしょだとかさばってしまうので』っていうわけ。でもね、だんだん首が増えているところをみると、優良顧客をゲットするたびに増やしてるんじゃないかっていう気がするのよね。」
「ほんとにマダムキラーね。」
彼女がほんとに何キラーかは誰も気付いていなかった。

かばん

隣にすわったおくさんのハンドバッグを見てみたら飾りの鋲だと思っていたのが全部髑髏の細工物だった。「キラークイーンのお友達ですか?」って聞いてみたかった。

バイツァダストはやめて。
「限界だ。押すね。」