心密度

「心が痛くて立ち上がれないんです。」
「どれどれ?あーこれ心が折れてますな。圧迫心折ですよ。心密度が低下しているのかもしれませんね。」
「心密度ってなんですか?」
「理不尽とか恐怖に耐えていると今が苦しくても明日を信じて耐え抜ける心の耐性ができるんですよ。これを私たちは骨密度にならって心密度と言っています。」
「そんなの鍛えられるんですか?」
「体験による部分が大きいですが、読書も助けになります。」
「マンガしか最近読まないですが?」
「まあ、”オデュッセイヤ”とか旧約聖書とか”エンデュアランス号の航海”とか”夜と霧”なんか読んだらどうですかね?」
「”光る風”とか”灰になる少年”じゃだめですか?」