裸の閣下

「このたびはインタビューをお受けいただきありがとうございました。さっそくですが、閣下が政府内での全裸勤務を命ずる法律にご署名された趣旨をご説明いただけますか?」
「何も隠しだてすることがない、公明正大な政府ということのアピールですよ。ですから、取材を申し込む記者のみなさんにも同じように裸での取材をお願いしています。」
「裸の付き合いというわけですね。確かにくつを脱いでこのカーペットを歩くのはいい感じですが、女性の職員からは反対はありませんでしたか?」
「それほどではないですね。みなさんご自身のありのままの姿に自信と責任を感じていらっしゃいますから。」
「そうおっしゃられますと、私のこのおなかはちょっとはずかしくなりますが。一部の外国では暗殺を恐れるため武器や毒液を隠せないようにするためではないかと報道されているようですが?」
「根拠のない悪意のあるプロパガンダですよ。調べたければ彼ら自身裸で取材を申し込んでくればいいだけです。」