一票の格差是正

一票の格差是正の試みに各党の思惑が入り乱れている昨今、あらたな対策が提案された。人口過密な都市に居住しながらも選挙権のみ人口密度の低い地方に置くという奇策である。そのインセンティブは税金の優遇措置で、各地方自治体は居住の実態が年1日でも税金さえ納めてくれれば住民として登録するものとする。住民が都市に長期出張しており通えないので勤務地に住宅も構えているというスタンスである。税率の設定を自由化することにより、税金の安い自治体には1日市民が多数登録され一票の格差を軽減することに役立つ。居住の実態のない地方の議員を選んでも民意が反映されない、という意見があるかもしれないが、地方の安定的な支持を見込んで議員数の確保を図る与党の計算をカオスに陥れるという効果がある。