π

「今日は転校生がいます。じゃ、自己紹介を。」
「初めまして山田π子です。」
「あのー、もし聞いてよければ名前の由来を。」
「そうですよね。3月14日生まれなんですよ。しかも15時9分。これは何かのお告げだっていうので父がつけました。」
「それはわかりましたけど、やっぱりπっていう響きはインパクトが大きいですよね。市役所の戸籍係で問題にならなかったんですか?」
「うーん、父は数学と物理を教えていて、兄の名前もΔっていうくらいですから、意外に通っちゃったのかも??」
「前の学校でのあだ名はパイちゃん?」
「それはさすがに実情と合わないので上に1本棒を足して『元子』ということにして『もっちゃん』にしてもらってました。」