やっと読了
「日米開戦の正体」によると伊藤博文は朝鮮半島および中国大陸との関係について民族の主体的発展を期待して植民地的経営には反対だった。なぜかというと本国からの持ち出し経費が多くなってしまうからだ。武力で圧倒して支配するという考えはそのコストをどこが負担するのかという視点が欠けている。朝鮮半島が自力で経済発展して日本に似た民主的な社会に発展するのを見守るほうが正しいという考えだ。これが領土的野心を持つ右翼・軍部(その首魁は山縣有朋)にとって邪魔だったため頭山満らの関係する右翼団体が安重根を使って暗殺させたというのだ。伊藤博文が存命なら日米開戦は避けられたかもしれないと。
- 作者: 孫崎享
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2015/05/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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