現在の原発労働

”「平時」の原発はこんなふうに動いていた!”寺尾沙穂著 講談社現代新書 ISBN978-4-06-288321-4 C0236 760円 2015年6月20日第一刷発売
なぜかアマゾンで検索されない。と思ったら帯の文句を本の題名と勘違いしていた。
ホームレスの支援に関係していたシンガーソングライターが知り合った元建設現場の労働者の言葉から原発労働の現在をルポしたいと希望した。ブログやSNSの発達でプロのライターでなくても取材対象を探し出すことはそれほど困難でなかったが、最初の4名のあとなかなか証言者が見つからなかったという。危険を承知で規則違反を繰り返さないと回らない現場の実態を証言するのは生活の基盤が依存している人には難しかろう。昔の(今でもそうかもしれないが)原発建屋内にはトイレが少なくて管理区域で作業していた作業員は間に合わないのでしばしばその辺でうんこをしていたという記述が驚く。まさにトイレのないマンションである。