先生によってではなく、自分の力で

学校へ行けない僕と9人の先生 (アクションコミックス)

学校へ行けない僕と9人の先生 (アクションコミックス)

母親が偶然鳥山明の同級生だったため憧れの作家に直接会えた不登校の少年。しかし彼が社会に溶け込めるようになったのは鳥山さんの奇跡的な力ではなく、本人自身の苦しいながらも乗り越えようという気持ちの結果だと思う。仲の良かった少年の境遇が変わってしまった後、無理に付き合おうとしたのは自分のエゴではないのか?と振り返る洞察力もある。「普通の道」を何が何でも歩ませるのではなく、その人にあった成長が許される社会であれば彼もこれほど苦労せずに済んだのでは?