膵臓腫瘍
Grantaの「Japan」を読んでいると川上弘美がロシアで俳句の会に行く話しが出てくる。その少し前に健診で膵臓腫瘍が発見され、手術が予定されている中での出張である。沼野さんとか柴田さんの名前も出てくるのでフィクションでなくて実際あったのだろう。死を意識した旅は感覚を研ぎ澄ます。いつもとぼけたことを書いている川上さんでも意識の変化はあったようた。ロシアの俳人の句を日本語訳して「粉雪や、亡き同胞の服を得る」としたあと、自分が亡きあと何を残すのだろうと考察している。幸い手術の結果は良性の腫瘍だったのでもうしばらく彼女の作品が楽しめるだろう。
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