周辺の終わり

資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)

資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)

中心が周辺から利益を吸い上げるシステムが資本主義だとすると地理的周辺が限界に近づきつつある今新たな空間を架空の世界に作り出すのが金融工学だった。リーマンショックのあとこの架空の世界にも限界が見えつつある。歴史は100年単位の大きなうねりに入っていく、というような話。16世紀にヨーロッパで起きた利子の低下と封建領主の再編といった俯瞰的な話を織り込むので説得力がある。難点はじゃあ個人のレベルでどうすればいいのか?がわかりにくいところ。