ひねくれもの

岡田英弘さんはもともと理系だったのに大学入試のときに「このまま医学部に行くと『やっぱりお父さんは偉かった』といわれつづけるはめになる」というので急遽取りやめてもともと好きだった史学にしたのだという。しかもこのとき言語学にするか史学にするかおとうさんが知人に相談して決めている。息子が自分と違う道を選んでもぜんぜんブレない親の姿がある。ところでこのあと英弘さんが清朝初期の満州語の文献の翻訳発表を分担したために26歳で学士院賞をもらってしまった。その後学会でのねたみやらでいろいろやりにくかったらしいが全然気にしていないのがすごい。

歴史とはなにか (文春新書)

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