とりかご

「この小鳥はどうして逃げていかないのですか?」
「だって鳥かごにはいっているでしょ?」
「これって鳥かごだったんですか?傘の骨だけかと思いました。底がないじゃないですか?」
「でも彼(小鳥)がそこにいるってことは『自分はそこにいるべきだ』と思っているんじゃないですか?」
「うーん、よくわかんないけど居心地がいいのかしら?」
「昔の周の国は牢獄がなくて地面に丸を描いて牢屋にしたんですって。罪人は刑期の間その丸から外に出なかったそうですよ。」
「あなたが周の文王みたいにいい人だといいですが。」