KBB2

「ねえ、熊じい、能あるタカはなんとかっていうだろ?」
「ええ、あまり自慢しないほうが奥ゆかしいってな意味でしたか?」
「それなんだ。学生の中でね、とりわけ優秀なのがいるんだが周りから浮いててね。」
「ねたまれてるのでは?」
「まあ健全なジェラシーは向上心を産むからいいんだけどね。」
「健全じゃないと?」
「バスタンテ・アンチパチコなんだ。」
「なんですかそれ?」
「かなり感じ悪いってことさ。なまじ優秀なだけに態度とか、周りとの関係とか指導しようにも聴く耳持たないって感じでね。」
「それが教授の悪酔いの元ですか?」
「いやこれはただの花見酒が過ぎただけ。」