自分らは大衆

上村祐一さんのブログから

国家と大衆は、ともに匿名であるという点においてのみ一致している。だけど大衆は自分が国家であると信じこんでいて、「ある勢力が勝手な行動をしている」ということを口実に作っては国家を動かし、国家を使って、国家の邪魔になる創造的な少数者を押しつぶそうとする傾向がある。(一部略)
オルテガは分別のない大衆が、実質的に社会的権力を握っている状況を「大衆の反逆」と呼んで危惧している。つまりぼくらが恐れたり、憎んだり、議論しているのは、橋下市長やあの匿名男性なんかではなくて、ポピュリズムそのものなのだ。ぼくたちが本当に恐れなければいけないのは、凡俗を逆手にとって振舞い続ける大衆であり、そうした大衆の民意に忠実に従う「独裁者」なのだ。ぼくたちが変わることができなければ、これからも「独裁者」は誕生するだろうし、権威や権利を主張するアブナイ消費者がいなくなることはないだろう。

自分らは被害者だ、という立場に逃げ込んでいてはいけない。批判すべきもの、よく考えてみるべきものを過去に放置してこなかったか?ということかな?