TPPの毒素

TPPは国を滅ぼす (宝島社新書)

TPPは国を滅ぼす (宝島社新書)

完全な開国を要求するTPPには毒素条項があって外国企業の利益を損なうような規制があった場合には国を相手に提訴できるという。食品の安全基準や労働安全の基準も企業の利益を損なうとされると攻撃されてしまうので各国独自の価値観を守ることは困難になる。すでに牛肉・オレンジの自由化で国内の畜産農家は激減しておりTPPにしたから競争力のある農家が育つかというと疑問だという。毒素条項は必ずTPPに含まれなくてはいけないものではないので結局締結する国がどれだけ国内の農業や自国独自の価値観を大事にするかにかかっている。オーストラリアやフィリピンは毒素条項を拒否しているのだ。一面では自由な人やモノの行き来を促進して新たなアイデアの萌芽を期待させるものでも裏ではとんでもないごり押しの道具になりかねないのだ。韓国が自由貿易協定を次々に結んでいるからと言ってあわててはいけないかも。