注文の多い料理店
「『注文の多い料理屋』ってあるだろ?」
「夏目漱石の?」
「ふざけないで。料理屋に行ったら体を洗えだのなんだのいろいろ注文をつけられて、これがお作法かと思っていたら食べられる準備だったってやつだよ。」
「そういえばそんな話だったかな。」
「世間のいろんな話もこれの類でさ、たとえば地球温暖化がどうのっていうのもまじめにこれに取り組んでいるやつの努力を排出権取引でピンはねしてやろう、というようなものさ。」
「ずいぶんシニカルだね。」
「本当にエネルギー効率を上げて石油への依存を下げてしまう日本みたいな国は予想外かもしれないけどね。」
- 作者: 宮沢賢治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1990/05/29
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