ロシア

「T大学のスラブ文学科って定員割れなんだって」
「そうなの?まあスラブ文学やって売れるかというと今は難しいかな。でもロシアとの付き合いは多かれ少なかれ続けていかざるを得ないだろ。お互い中国をけん制するのに必要としているのじゃないか?それに原子炉があてにならないとするとロシアのガスを確保するのは必要になるかもよ。」
「でも一般の日本人はロシアが嫌いだからね。」
「その昔尼港事件とかシベリア抑留とかあったからなあ。日本も革命を先導したりシベリア出兵したりしたからある程度はお互い様なんだが。」
「外務省でも対ロシア政策はアメリカの意見を聞かないと一歩も動かないだろうから独自のコネクションをつくったりするのは無駄だという判断なんじゃないか?だから優秀な学生をスラブ文学に張り付けても資源の無駄みたいな考えなんじゃないのかな?」
「それってある意味国家としての知性の減退じゃないのかな?隣人を深く知ることはどんな国でも必要だろ。もうアメリカの子供でいいっていう割り切りとしたら、それはそれである意味知性の発露かもしれんが。」