魔界

「ところで君の見ている『魔界』というのはどんなだい?」
「うーん、一見現代によく似ているんだけどね、中国が南北に分かれて内戦を戦っていて、米国が南軍、ロシアが北軍を支援して代理戦争しているんだ。」
「日本はアメリカの手先か?」
「そうなんだ。ロボット兵器を大量に南軍に売っていて、そのソフトウェアはアメリカが開発している。米軍兵士の多くは沖縄のデータセンターから中国のロボットを操作してるって状況だ。」
核兵器も使われてるのか?」
「いくらなんでも内戦でそれを使うとあとの除染が大変というのはよほどバカでもわかるだろ?」
「でも日中戦争の時の国民党は日本軍あいてに焦土作戦をやったからなあ。」
放射能の残らない核兵器はないよ。自国の国土に何百年、何万年もの汚染を残したい国民はないだろ?」
「わからないぞ。俺の死んだあとのことは知らんというという人は日本でも多いからな。」