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「紙に書く手紙もなかなか乙なものです。紙の質感、筆跡、ほのかに残る香りには電子メディアでは伝えきれない複雑さがありますからね。たとえて言うとipodと生のオーケストラの違いでしょうか。
さてお尋ねの件ですが、猫とのコミュニケーションはいささか問題があります。本当にただの猫なのか、それとも何かがついているのかを判別するのは必ずしも容易ではありません。直接そのミー君とやらに会って遊んでみると何か糸口が見つかるかもしれません。お土産は何がいいですかね。猫はアミノ酸以外の甘味はわからないというからとらやの羊羹じゃあだめでしょうね。シナモンがいけるほうなら生八橋はどうでしょうか?小豆は豆の一種だからアミノ酸の甘味もあってミー君にも気に入ってもらえるかもしれません。
私と例のシチフクさんは長い付き合いなので、彼がどこをどうやって私の意識とつながっているのか不明ですが、イメージとしては2階に住んでいる間借り人で、ときどき呼びにいって遊んでもらう関係です。『ライラの冒険』にでてくるパンタレーモンか、『ヒカルの碁』の佐為のようなものを思ってもらえばいいでしょうか。ですから、本当のところは私も彼が実際宇宙から来たのか知らないわけです。自分でそうやって納得させているだけかもしれません。」
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