IL33の心筋保護作用

Interleukin-33 prevents apoptosis and improves survival after experimental myoardial infarction trough ST2 signaling
Seki K et al. Circ Heart Fail 2(6):684-91, 2009
IL33は抗アポトーシスタンパクのXIAP、cIAP1、survivinを増加させる。この機能は受容体のST2Lを介しており、ST2Lのノックアウトマウスでは見られない(論文ではST2LのことをST2と表記しており可溶性受容体のST2はsST2と表示している)。ラットの虚血再灌流モデルではIL33を投与すると梗塞域が縮小する。マウスの心筋梗塞モデルではIL33による生存率の改善が見られる。IL33は通常核の中でヒストンに結合しておりこれが放出されるためにはまず細胞が破壊されなければならない。さらにアポトーシスを起こすとカスパーゼでIL33が分解されてしまうのでネクローシスになる必要がある。マクロファージはどういう方法か不明だがIL33を放出できるようである。分泌されるタンパクはシグナルペプチドがついていてリボゾームを離れるや否や小胞体に取り込まれる。分泌は小胞体からゴルジ体を経て分泌顆粒が細胞膜と融合しておこるはずなので、シグナルペプチドのないIL33がどうやって細胞膜を通過するのかなぞである。